Fill the Ocean with a Single Drop『大海を一滴で埋めよ』|第二十話『新たなステージ』
第二十話『新たなステージ』
このドラマは、対馬水産による新規プロジェクトをユーモアとリアリティを交えて描くノンフィクション・シリーズです。
ニューズウィークへの掲載により、新たなステージが見えてきた
2025年6月16日 本社会議室

【参加者】
営業所:塚口部長、児島
Zoom:長谷川(東京)
塚口部長
「ニューズウィークの掲載日って、いつだった?」
長谷川
「7月4日、金曜日です」
児島
「今回は本社だけじゃなく、レストランや対馬工場まで取材が入りました。
撮影チームと一緒に、いろんな話をさせてもらいましたよ」
塚口部長
「で、何を話したんだ?」
長谷川
「ちょうどその頃、いつも撮影でお世話になっているレストランがミシュラン二つ星を獲得しまして。
そのオーナーシェフ監修のもと、“冷凍の煮穴子棒寿司”を開発した経緯を取り上げていただきました」
塚口部長
「それは……面白い企画だな。あのニューズウィークに載るのか」
長谷川
「はい、紙面だけでなくWeb版にも掲載されます。
しかも、日本語・英語・フランス語・スペイン語・中国語・アラビア語の6言語対応。
世界59カ国、約7,500万人の読者に向けて発信される予定です」
塚口部長
「……それはすごいな」
長谷川
「僕たちも、今から楽しみにしています」
児島
「ちなみに、完成した冷凍棒寿司を経理チームに試食してもらったんですが──
“冷凍とは思えない”“これは本物の和食だ”って大絶賛でしたよ。
『これは絶対に売れる』って、皆が声をそろえてました」

塚口部長
「冷凍なのに“本物の和食”か……なるほど、それは興味深いな」
長谷川
「ちょうどいいタイミングなので、国内外の商社にサンプルを配布しようと考えています。
そのためのプレゼン資料も、いま準備しています」
塚口部長
「どんな構成だ?」
長谷川
「ストーリー性と写真を軸にしています。ポイントは──」
・対馬金穴子を使用(ジャパンフードセレクション・グランプリ受賞)
・持続可能な漁法で獲れた天然穴子
・活け締め+門外不出の秘伝の煮ダレ
・ミシュラン二つ星『老松ひさ乃』店主の監修
・真空パック+アルコール急速冷凍(凍眠)処理
・そして、7月4日ニューズウィーク掲載予定
児島
「情報がてんこ盛りで、お腹いっぱいになりそうだな(笑)
でも、写真とストーリーがしっかりしていれば、カタログショッピング向けにはバッチリだな」
長谷川
「実際、市場調査をしてみたんですが、冷凍食品市場は今ものすごい勢いで伸びてるんです」
児島
「へぇ、どんな層が買ってるんだ?」
長谷川
「主に富裕層の高齢者です。ECよりも、いまだにカタログショッピングを使う方が多いんですよ。
それに、高級スーパーでは冷凍食品の売り場がどんどん拡大しています」
塚口部長
「たしかに、うちの母親もテレビショッピングやカタログ通販、よく使ってるな」
長谷川
「“冷凍=安価で美味しくない”というイメージは、もう昔の話です。
今は、“一流シェフの味を冷凍で、自宅に”という価値が求められてるんです」
塚口部長
「最近は、ご飯付きの冷凍弁当もよく見るな。
ハンバーグや焼肉、レストラン監修のやつも多い。
忙しいビジネスマンにとっては、一人分だけご飯を炊くのも面倒だし、洗い物も減る。たしかに便利だ」
児島
「でもさ、そんな高い冷凍弁当、本当に売れてるのか?俺、見たことないぞ」
長谷川
「売ってるのは、“富裕層が通う高級スーパー”ですからね……(笑)」
(一同、笑)
長谷川
「売れてるからこそ、売り場が拡大してるんです。
“一流レストランの味を、自宅で手軽に楽しめる”──このニーズは、今の時代にピッタリなんですよ」
塚口部長
「なるほどな。店舗側からしても、冷凍なら廃棄リスクが少ないし、在庫管理も楽だ。
これは面白い。もっと市場調査を進めよう。
冷凍食品、片っ端から買って、試食してみるか!」
児島
「カタログギフトに載せるなら、価格帯はどう考えるんだ?」
長谷川
「カタログギフトは、自家用と贈答用で分かれます。
特に贈答品は、“1万円・7,000円・5,000円”の価格帯が基本です」
児島
「なるほどな。5,000円のマンゴーなんて自分じゃ買わないけど、もらえたら嬉しい……ってやつか」
塚口部長
「よし、カタログショッピングやECサイトの成功事例を、国内外問わずしっかり集めてくれ」
長谷川
「はい、承知しました!」
児島
「B to Bから、いよいよB to Cへ……
対馬水産が、新しいフェーズに入ってきたな」