穴子の骨は食べられる?活用法や栄養を簡単に解説!
ふっくらとした身と上品な味わいで人気のある「穴子」。
実は、身だけでなく骨も、工夫次第で旨味や香ばしさを引き出せる貴重な素材です。
骨は、出汁をとって旨味を深めたり、カリッと揚げて骨せんべいにすることで香ばしさを楽しんだりと、さまざまな活用が可能です。
この記事では、そんな穴子の骨の活用法や栄養面でのメリットなどをご紹介していきます。
旨味と香ばしさを引き出す、穴子の骨の活用法3選
穴子の骨は、手間をかければ料理の中で主役にもなり得る存在。
ここでは、実際によく活用されている3つの方法をご紹介します。
1. 穴子の骨せんべい|香ばしく揚げて楽しむ定番の一品

丁寧に洗って乾かした骨を、低温の油でじっくり揚げた「骨せんべい」。
香ばしい風味とパリパリとした食感が特徴で、酒の肴や小鉢料理として人気です。
調理時は160℃ほどの低温でじっくり揚げた後、180℃で二度揚げすると、よりパリッとした食感に仕上がります。
水分をよく拭き取ることで、油はねも防げます。
2. 穴子の骨出汁|旨味とコクを引き出す調理の基本

穴子の骨を炙り、煮出して作る「骨出汁」は、上品でコクのある旨味が特徴。
味噌汁や吸い物、茶碗蒸し、さらには丼タレやお茶漬けの出汁としても重宝されます。
炙ることで香ばしさと深みが増し、素材の持ち味を活かす繊細な料理に特に向いています。
3. 穴子の骨酒|香ばしさが際立つ通の楽しみ方

骨を香ばしく焼き上げ、熱燗に注いで香りを抽出する「骨酒」。
骨の旨味と焦がし香が酒に移り、味わい深く、じんわりと染み入る一杯になります。
時間が経つにつれて風味が変化するため、一杯の中で味の移ろいを楽しむのも魅力のひとつです。
栄養もムダなく摂れる、骨を食べるメリットとは?

穴子の骨には、カルシウムやマグネシウム、リンなどのミネラル成分が豊富に含まれています。
特に骨せんべいのように骨を丸ごと食べる料理では、これらの栄養を効率よく摂取できるのが魅力です。
以下は、穴子の骨に含まれる主なミネラル成分(可食部100gあたり)の数値です。
栄養素 | カルシウム | マグネシウム | リン |
含有量 | 171mg | 52.4mg | 478.8mg |
骨を活用することは、栄養面だけでなく食品ロス削減やサステナブルな調理の実現にもつながります。
「旨味」「栄養」「環境」――三拍子そろった素材として、穴子の骨には大きな可能性があるのです。
まとめ:穴子は、骨まで味わえる奥深い食材
穴子は身だけでなく、骨までもが味や香りを持った“素材”として活躍する魚です。
骨せんべい、出汁、骨酒など、料理への取り入れ方次第で、新たな魅力が引き出されます。
また、栄養価や食品ロス削減といった観点から見ても、骨を活かすことは理にかなっています。
もし、調理に関わる機会があるなら、ぜひ「穴子の骨」も含めて味わってみてください。
そこには、穴子という魚の、もっと深い世界が広がっています。