漁法へのこだわり 
対馬伝統のかご漁 種を守る漁法

穴子漁は大きく分けて地引網とかご漁によって行われています。一般的に穴子漁は地引網で行われています。昔はよく獲れていましたが、地引網は海底を根こそぎ一気にさらうため幼魚も獲ってしまい、消費量の増加に伴って乱獲により全国的に水揚げ量が激減してしまいました。日本の主な漁場、特に広島などの瀬戸内ではその個体数が少なくなり絶滅に近くなっているところもあり、将来的に穴子が食卓に並ばない日が来るのではないかとさえ危惧されています。

地引網で獲れる穴子は野〆といって沖合でそのまま死んでしまうため、水揚げされたときにはすでに鮮度が落ちてしまいます。また、網の中でかき回されることにより穴子自体に傷がつきやすくなるのも地引網のデメリットです。

一方、対馬水産では伝統的にかご漁を採用しています。餌の入ったかご罠を海底に沈め3時間ほど穴子がやってくるのを待ちます。罠に入った穴子は漁船に引き揚げられると、船の水槽に移され活穴子として港に帰ってきます。一かごずつ丁寧に穴子を取り出すので魚体に傷がつかず、新鮮なまま水揚げされます。

罠には10~15ミリの水抜き穴が開けられており、そこから稚魚が逃げられるように工夫がされています。この細工は水産資源の保全に役立っており、種を守る工夫がなされています。 かご漁は生きたまま活〆されるので鮮度を保ったまま直送できます。

特に対馬の西の海域で捕獲される金穴子は脂のノリがよく高値で取引されます。このため、韓国もこの海域において同じかご漁で穴子漁をしていますが日本の排他的経済水域内での無許可操業が後を絶たず、対馬の漁業関係者の悩みの種となっており日本の水産庁が取り締まりを強化しています。 対馬の穴子漁は水産資源を守りながら持続可能な水産業として成り立つように配慮されたものなのです。